池袋事故に見るヒューマンエラーと先進安全機能

いつもボルボに対して、特にVCJに対して批判的な意見を記事にすることの多い私ですが、今回はべた褒めになるでしょう。

なぜならば、今回のテーマは「衝突予防安全性」だからです。

2019年4月23日に発生した、池袋でのプリウスの暴走による12名の死傷者を出した事件。自動車を愛する人間としては、黙って見過ごせるものではありません。

「あぁ、ボルボならもう少し被害が軽かっただろうに。」一番最初に頭に浮かんだ言葉が、これでした。

起因になるヒューマンエラー

トヨタプリウスのコックピット
出典:トヨタ自動車

「アクセルが戻らなかった。」

プリウスの暴走事故では、運転者のこのような発言をよく聞きます。つまり、私はブレーキを踏んでいました、しかしアクセルが戻らず、クルマは勝手に動き続けました、とでもいうのでしょう。

そして、悪いのは私ではありません、クルマが悪いのです。そういう意味がプンプンする言葉です。

クルマが事故を起こす要因は、おおよそドライバーの操作間違いが多い。池袋での事故についても、アクセルが戻らなかったのではなく、適正な運転操作ができなかったからでしょう。

つまり、これは誤操作です。自動車が悪いわけではありません。

運転免許を持っている、という事は、自動車を安全に動かす義務があります。それは運転する技量、守るべきルール、自動車の整備までです。

しかし人間は、この全てを100%実施できるわけではありません。人間の行う行動には、必ずヒューマンエラーがつきものです。

ヒューマンエラーを起こす確率は。。。と言えば、それは中々簡単には言い表せられない事です。もし1%だと言えば、標識や歩行者、対向車、信号や道路形状など様々な障害を乗り越えて自動車を操作する「運転」という行為を考えれば、即座にヒューマンエラーは発生し、何かを見過ごしてしまいます。

ただ何かを見過ごしたとしても、その見過ごしが事故に直結するわけではありません。標識を見落としたとして、その標識が問題視すること、例えば時速40km/h制限などであれば、運転者がもともと時速40km/h付近で走っていれば問題のない事です。

しかしこのヒューマンエラーが、自動車の操作に対して出ると、厄介な事になります。

池袋の事故を例に出せば、”アクセルが戻らなかった”という自動車に原因がある、という発言は、”アクセルを戻し忘れた”というヒューマンエラーである可能性が見え隠れします。アクセルを戻す操作が、何らかのヒューマンエラーで戻せなかった。自分は戻したつもり、ブレーキを踏んでいたつもり、でも実は、足がアクセルに置かれたままだった。

人間は何らかのヒューマンエラーを起こす可能性がありますから、アクセルを戻し忘れる事、というのは、意外と簡単に発生するのかもしれません。

運転者の努力だけでは難しい

クルマのエラー

だからと言って、加害者の罪を軽く考えるわけではありません。自動車を安全に運転するというのは、運転に集中し、これらヒューマンエラーを発生させないように気を配る事です。

決して助手席の人と談笑しながら、コーヒーを飲んで音楽を聴きながら、行うことではないのです。

しかし長い移動時間を考慮すれば、正常な精神状態を維持しなくてはならない事を考えれば、談笑もコーヒーも音楽も、ドライブでは取り入れるべき要素です。この相反する行為によって、ヒューマンエラーを発生させる確率は不安定になりますね。

この、人間にはこれ以上どうすることもできない問題。これを解消する方法。これは今の所、

  • ヒューマンエラーが怖いので運転をしない
  • ヒューマンエラーをカバーできるシステムを搭載した自動車に乗る

のどちらかしかありません。「あぁ、ボルボならもう少し被害が軽かっただろうに。」と考えたのは、”アクセルを戻さない”というヒューマンエラーを解消するシステムが、ボルボに搭載されているからに他ありません。

ボルボで言うシティーセーフ=「先進安全・運転支援機構」には、衝突回避、被害軽減ブレーキの機能があります。この機能が搭載されていれば、100%とは言いませんが、今回の事故も回避できた可能性はあるのです。

先進安全機能の有無と民度

トヨタプリウスのフロントマスク
出典:トヨタ自動車

では、その機能のついていないプリウスが悪いのか、と言えば、システムの過渡期にあたる昨今では仕方のないことではあります。

しかし、少しでも運転に自信がない、間違った操作を度々している、と感じているのであれば、自動車の運転を辞める、ボルボのように先進安全機能を搭載した自動車に乗り換える、のどちらかを選ぶべきでした。

自動車社会を受け入れ、利用するのであれば、交通ルールを守ることも、安全機能付きの車に乗り換えることも考えなくてはなりませんでした。

ある程度財力があるのなら、プリウスにしても最新型に乗り換えていれば、このような事故は回避できたかもしれないのです。

プリウスは「セーフティ・サポートカーS<ワイド>、セーフティ・サポートカー」です。

セーフティ・サポートカーS<ワイド>(サポカーS<ワイド>)、セーフティ・サポートカー(サポカー)は、政府が交通事故防止対策の一環として普及啓発しているものです。自動(被害軽減)ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置など安全運転を支援する装置を搭載し、高齢者を含む全てのドライバーの安全をサポートします。

出典:トヨタ自動車

多少口の悪い言い方をすれば、これらの可能性を考えずに自動車を運転していたのであれば、”民度”が悪いとしか言いようがありません。

いえ、歩行者にしても、赤信号を平気で渡ったり(子供が目の前にいるのにも関わらず!)、クルマが来ているにも関わらず横断歩道を渡り始めたり、”民度が高い”と言われている日本人でさえ、交通ルールを破る事は日常茶飯事です。

もしも自動運転が実現した社会になったとしても、歩行者の”民度”が低いままではクルマは立ち往生して動けなくなるかもしれませんね。

つまり、今回の事故を拡大解釈すれば、今の日本で起こるべきして起こった事故である、と言えるわけです。

ボルボの購入者は先進安全機能への対価を支払える人

ここでボルボです。

ボルボはこれらヒューマンエラーに起因しようがしまいが、自動車が判断してブレーキをかけようとする機能を用意しており、ボルボの販売店であるボルボ・カー・ジャパン(VCJ)は、安全にまつわる機能はすべて装着された状態で輸入しています。

ボルボは、新型モデルに最先端のハイテク・セーフティ・システムを標準装備。自動(被害軽減)ブレーキ、ステアリング・サポート、ボルボが特許取得済みのセーフティケージなど先進安全・運転支援機能を多数搭載しています。

出典:ボルボ

実は、日本国外ではボルボの先進安全機能を標準装着していない販売体系を取る国もあります。本国スウェーデンでさえ、クロストラフィックアラートはオプション装備になっているモデルもあるのです。

VCJによる、できうる対策はしっかりとする、という考え方はとても共感でき、ボルボを購入しようと考えている人の選択基準の1つになることでしょう。

また、こうした”人の命を優先する”ボルボ乗りの”民度”は高いと言えます。

最近のボルボはとてもカッコいいし、性能もまずまずです。ドイツ車と肩を並べるくらいの性能も有しています。私たちはそのカーデザインに対して、対価を支払ってボルボに乗ります。

そしてその対価の中には、先進安全機能も含まれています。ボルボ乗りは、先進安全機能をしっかりと理解して、ボルボに乗っている事でしょう。

”民度の低い人”は、先進安全機能という高額な商品が搭載されている自動車には乗りません。余計な機能で無駄だと感じるでしょうし、そうなれば同じ価格で走りの性能に長けた他メーカーを乗るに違いありません。

自動車を楽しく、快適に、そして歩行者や他の自動車にも優しい自動車を選ぶ。ボルボに乗る人はこのような優しいひとであると、私は信じています。

トヨタという大企業

一方、それではトヨタ乗りは民度が低いのか、と言われれば、あれほど色々な自動車を扱うメーカーであるのですから、様々な人がいることでしょう。

しかし気になることが一点あります。それは、トヨタやトヨタ販売店は今回の事故を、どのように捉えているか、です。

2010年頃に発生したトヨタ車のアクセルペダル問題は、アメリカはもとより世界中を巻き込んだものとなりました。最終的に500万台のリコールを実施し、アメリカ司法局との和解金も含めて40億ドル以上を支払うこととなりました。

トヨタ自動車の大規模リコール(トヨタじどうしゃのだいきぼリコール)とは、2009年からにかけてトヨタ自動車により北米や日本などで行われた大規模なリコールである。

アメリカ合衆国でトヨタ車を運転中に発生した急加速事故について、事故の原因がトヨタ車にあると主張された。これらの事故と原因に関する主張などについて米国で大々的に報道された。この騒動を受けて、トヨタは大規模リコールを実施した。

出典:Wikipedia

このリコールは最終的に、運転者の操作ミスであったという決着を見ましたが、トヨタにとっては苦い経験となったのは記憶に新しいですね。

もちろん今回の事故に対して過敏に反応する必要はありませんが、あまり羽目を外すのもどうかなと感じます。

事故を起こした4月19日。とりあえず事故の件は知らないタイミングの可能性もあります。しかし。。。

夜には池袋事故との同型機ではないものの、プリウスの写真を公開。

日本人って、もう少しモラルのあるものだと思っていました。我々は関係ない、後ろめたいことなど何もない、と言っているようです。

これはオマケ。お茶目なこともいいですが。。。日にちは考えた方がいいですね!!

こういった引用をする私自身の”民度”も大したことはないのですが。。。大きなグループ企業の制御の難しさを感じます。意思疎通の鈍化が、ユーザーに不利益を与えないかと心配でなりません。

できることから始めよう

運転の誤操作はどうしても起きてしまいます。

事故につながるヒューマンエラー。これを解消するには、自動車の安全性能もさることながら、法整備やルール、そしてマナーなど改善する必要が多くあります。

私たちは小さな事でしか貢献することはできませんが、先進安全装備を装着している自動車を積極的に購入する、社会のルールやマナーを積極的に守る、という小さな力は、やがて大きな流れになるでしょう。

2度と悲しい事故を見ずに済むように、合わずに済むように。

ボルボ、トヨタとも、積極的な先進安全装備の開発を希望いたします。

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