ボルボ V40 Kineticの写真から、コストパフォーマンスの高さを感じます。
- 外観は他のモデルとかわりません。
- 内装はシンプルさで統一感があります。
- 自慢のシートに妥協はありません。
クルマに対する価値観は、人それぞれ。誰もが同じ物差しでクルマを選ぶことはありません。
だからこそエンジンを選べたり、インテリアを選べたりできる。車選びの醍醐味もここにありますよね。
ボルボV40は「ボルボ」というブランドのエントリーモデル。だから、物差しの中には「価格」という概念も他のモデルよりも強く入ってきます。
V60やXC60を選べる人なら、少し高いなと思えばV40やXC40にすればいい。しかし、V40が高いなという人は、ボルボ以外のクルマを選ばなくてはいけません。
北欧デザイン、安全装備。魅力的なボルボを手に届く価格で。Kineticにはそういう役目もありますよね。
なんとなく妥協の産物のようにも見えるV40 Kinetic。そこに、ボルボカーとしての魅力はあるのか?
たくさんの写真とともに、考えてみましょう。
※小さめの写真は、クリックすると大きく表示されます。
VOLVO V40 Kinetic 価格表(税込) | |
---|---|
V40 T2 Kinetic(ハイオク 122ps) | ¥2,990,000 |
V40 T3 Kinetic(ハイオク 152ps) | ¥3,390,000 |
V40 D4 Kinetic(ディーゼル 190ps) | ¥3,690,000 |
外観は他のV40とかわらない
ボルボを選ぶ上で、重要視するのはやはりデザインでしょう。
外観上のデザインは1つ上のMomentumグレードと同じで、違いがわかるのはタイヤのデザイン。自慢のトールハンマーヘッドライトもしっかり装備されています。
曲面とエッジが調和したデザインには、白や黒だけでなく色味のあるボディカラーもよく似合います。どれが一番いいっていうのはないのですが、私はパッションレッド推しです。
伝統のパッションレッドは残念ながら、新世代ボルボでは選べません。(2018年10月現在)
この鮮やかなレッドは他の国産車や輸入車を見渡してもボルボにしかなく、色に惚れたなら絶対に「買い」のカラーですね!
ところで、このトールハンマーヘッドライトは残念ながら、「アクティブベンディング機能」はT2モデルに搭載されていません。ハンドルを切った方向を照らしてくれる便利な機能なのですが、安全装備が省かれるのは残念なところですね。
他のクルマと同じになる、と考えれば、価格のために機能を省くのは正義になり得るのかもしれません。
外観の違いはタイヤのみ
ボルボV40 Kineticはアルミホイールのデザインが唯一の違いです。
16インチの「Markeb」というデザインの、ダイヤモンドカットアルミホイールが装着されます。MomentumやInscriptionでは17インチ、R-Designでは18インチですから、アルミホイールの存在感は小さめでしょう。
ただ、このブラックカラーでデザインされたアルミホイールは、なかなかのデザインです。
ボルボV40の「エッジ」と「丸み」にうまく調和するデザインで、妥協なくデザインのマッチングで選ばれたのだとわかります。
ほら、なかなかスポーティな外観でしょう?
タイヤの外形はかわりませんので、機能で劣ることもありません。
T2にいたってはエンジン出力が122ps、最大トルクが220Nmですから、タイヤの性能を使い切るところまでもいかないでしょう。
190ps/400Nmのディーゼルターボも同じタイヤで走りますからね!
ただ安くしているわけでは無いのです。
タイヤ装備表 | Ki | Mo | In | RD |
---|---|---|---|---|
16インチ 205/55R16 | ● | – | – | – |
17インチ 205/50R17 | – | ● | – | – |
17インチ 225/45R17 | – | – | ● | – |
18インチ 225/40R18 | – | – | – | ● |
●:標準装備 色付き:ブログ紹介装備 -:設定なし OP:メーカーオプション
<Ki>:Kinetic <Mo>:Momentum <RD>:R-Design <In>:Inscription
ボルボの外観デザインの魅力 それは「おしり」である
そして、誰もが「ほれぼれ」するV40の魅力、それは後ろ側から見たデザイン。
昔のボルボのデザインをモチーフにして、大きめのお尻にアクセントをいれた優秀なデザインです。
こちらも新世代ボルボでは影をひそめる結果となりましたので、このお尻に魅力を感じるのであれば現行V40は積極的な「買い」のクルマになります。
ところで、じゃあ新世代ボルボのリアデザインってどんなのになるの?と思うでしょ。
そこでちょっとだけ脱線して、2018年10月現在に新車で購入できるボルボ車のリアデザインを確認してみましょう。
公平性のため、以下の比較写真はすべてボルボの公式サイトより拝借しました。ボルボさんありがとうございます!しっかりCMします!

まずは兄弟車の「ボルボV40 クロスカントリー」です。
外観の特徴は、ルーフレールとボディ下側のSUV風モチーフ。車高はV40より最低地上高で1cmの上昇です。
V40は伸びやかな印象にしたてられているのですが、V40クロスカントリーは”ギュッ”としまった塊感を演出しています。これはカッコいいですね!

こちらは新生代ボルボ代表、「ボルボ V60 クロスカントリー」です。
まだ日本では発売されていません(笑)
でも、お尻のテイストはわかってくれるはず。リアハッチにエッジが入ったデザインになっています。今まではブラックで処理されていた部分が、ボディカラーでアクセントになってますね。
この処理はV60やXC60、90シリーズにも展開されている、新生代ボルボデザインです。
少し目つきが悪くなったような印象ですが、実際にはとってもカッコいいのです!

こちらは大人気のXC40のお尻です。
V40にとっても似ているのですが、しっかりと新世代の印象に仕上がっています。
シティ派のXC40は、ボディデザインもプレーンな部分を多く残しています。あと2、3年で発売されるであろう新型V40も、同じようなテイストになるのかな?

そしてV40。
他のモデルに引けを取らない、すばらしいデザインだと思いませんか。
リアのエッジはボディサイドのショルダーラインへ続き、その先はフロントマスクのデザインへ続きます。このデザインが逸品すぎて、他の日本車モデルがこぞって真似をした(って思っている)のですよね!
実際、このボディデザインは先代モデルのC30やV50から引き継がれたもので、いまのボルボデザインの祖になっています。
C30は3ドア、V50はワゴンでした。融合したものがV40と言えますね。
で、話を戻しますと、これほどの素晴らしいボディラインをもつクルマを、わずか299万円から手に入れることができるのです!
バーゲンプライスとしか言いようがありませんよね( ´ ▽ ` )
キネティックもしっかりとボルボの仲間です。色々なところへドライブに行って、たくさんの写真をとって思い出にしましょう。きっと素晴らしい体験になりますよ!
内装は控えめ けれども統一感はすばらしい
エクステリアと違い、インテリアは流石に価格を抑える対策が施されて入れます。
メッキパーツは数を潜めて、とってもシンプルになっています。でも、メッキパーツってそれほど必要ですかね?
あったらあったでカッコいいのですが、ヨーロピアンテイストを感じるのであれば、過剰な装飾はない方が好ましい。
例えば左の写真はV40 Momentum。確かにメッキパーツが増えて、カッコよくなっています。でも、ハンドルなどは過剰かなって感じますよ。
センターパネルはInscriptionに標準の「モダンウッドパネル」をつけています。ちょっとだけオシャレしたいときはここを替えるのもいいでしょう。
スポーティを決めるなら、「ミルドアルミパネル」もありますよ。
たしかに少しシンプルになるKineticですが、「チャコールパネル」のセンターパネルもなかなか似合っていて、これはこれで良いかなって感じませんか?
そして、この「メッキにならない素材」は、よい風合いに仕上がっていて「安い」イメージは皆無です。
ダッシュボードについているアクセントパーツ、ダッシュボードインサート。造形に妥協はなく、「シンプル」に徹するインテリアデザインのテイストにあっています。
派手ではない、機能性がある、飽きないデザイン。これが本当の北欧デザインです。どのモデルでも選べるようにしてくれれば、ボルボも最高に良いのですけどね。
ブラック統一系が好きな方なら、すっと入るデザインです。でも、このインテリアをもっと、思う存分楽しみたいのでしたら、やはりMomentum以上を選ぶ必要があります。
室内が白色になる「シティーウェーブ」なんて、オシャレさ抜群ですから!
ただ、KineticとMomentumの価格差は45万円。この価格差で機能性に問題が無いなら、妥協できる価格差ですよね!
若干シンプルさが際立って、物足りない感じはあるかもしれませんが、KineticにはKineticの独特の雰囲気があります。見るとわかります。
この感覚も、ボルボV40 Kinetic唯一のもの。他のメーカーと比べてみてくださいね。
センターパネル装備表 | Ki | Mo | In | RD |
---|---|---|---|---|
チャコールパネル | ● | – | – | – |
ブラックグリッドアルミパネル | AC | ● | AC | – |
モダンウッドパネル | AC | AC | ● | – |
ステルスアルミニウムパネル | – | – | – | ● |
ミルドアルミニウムパネル | AC | AC | AC | – |
●:標準装備 色付き:ブログ紹介装備 -:設定なし AC:アクセサリ
<Ki>:Kinetic <Mo>:Momentum <RD>:R-Design <In>:Inscription
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一番の不安 シートはまったく問題ない
ボルボといえばシートです。
座るとわかる、いきなり身体にフィットする人間工学にもとづいたフロントシートは、もうこのシートのためだけにボルボ買ってもいいって思わせるほど。
Kineticに触れるまで、わたしも妥協されたシートではないかと不安だったのです。
展示車を見て触って乗って、まったく心配のないことだったと理解できました。
やわらかい素材感のテキスタイル
「テキスタイル」という名前でカタログには載っているものの、どのような素材かは実車をみないとわかりません。
必ず試乗してから選んでほしいと思います。できないにしろ、インテリアくらいは見てほしい。
ボルボの「テキスタイル」は、手触りのやわらかいファブリックシートです。白いステッチがかっこよくて、シートのデザインはMomentumやInscriptionとかわりません。
そして座り心地は、シート素材の変化で若干の違いはありますが、気持ちよくリラックスできるいつものボルボシート。
お尻から太ももにかけて、シートの上で位置がずれないようにしっかりサポート。さらに腰回りを柔らかく抑えてくれるので、身体に無駄な力を入れずにいれるんです。
おかげで、まったくといっていいほど疲れません( ´∀`)
腰痛持ちが、ボルボに乗ったら回復したという話も聞いたことがあります。
シート装備表 | Ki | Mo | In | RD |
---|---|---|---|---|
テキスタイル | ● | – | – | – |
T-TEC/テキスタイル | – | ● | – | – |
本革 | – | – | ● | – |
R-Design専用本革コンビ | – | – | – | ● |
●:標準装備 色付き:ブログ紹介装備 -:設定なし OP:メーカーオプション
<Ki>:Kinetic <Mo>:Momentum <RD>:R-Design <In>:Inscription
パワーシートが無いのは残念
ただ、本当に完璧なドライビングポジションを得るのなら、やっぱりMomentum以上に搭載されている「8ウェイパワーシート」がいいです。
これはミリ単位でシートの位置を動かせるばかりか、運転席に乗る人3名分のシートの位置を記憶していてくれるのです。
一度ぴったり場所を合わせてしまえば、他の人が乗っても自分のポジションに戻せる。地味なようでとっても素晴らしい機能ですよ!
ちなみにこの写真のシートは、「T-TEC/テキスタイルコンビネーション」という、Momentum専用のシートです。一部に革素材を使い、さらに「テキスタイル」よりも硬めのファブリック素材を使っているので、座り心地はKineticより若干硬め。
でも、見た目も最高だし、選んでよかったなって思いますよ。
パワーシート装備表 | Ki | Mo | In | RD |
---|---|---|---|---|
運転席8ウェイパワーシート | – | ● | ● | ● |
助手席8ウェイパワーシート | – | – | ● | ● |
●:標準装備 色付き:ブログ紹介装備 -:設定なし OP:メーカーオプション
<Ki>:Kinetic <Mo>:Momentum <RD>:R-Design <In>:Inscription
ボルボV40 Kineticは積極的に選んでもいいモデル
私の所有しているボルボV40は、D4 Momentumです。
とっても満足しています!大満足!
この車はやはり、ディーゼルエンジンのポテンシャルに魅力があります。190ps/400Nmを発揮するDrive-E ディーゼルターボエンジンは最高で、エンジン音こそ大きいですが、アクセルにリニアに反応するばかりか突き抜けるような加速感、そしてボルボ史上最高の燃費と、美味しいところをつまみ食いしたようなモデルです。
Momentumのインテリアもお気に入りで、ブラックデザインの車内にアルミパーツが散りばめられていて、やっぱりかっこいいって思います。
でもこれって、加速&かっこよさ、つまりスポーティ側へ振っただけの話で、シンプル&コンフォート思考であるならば選ぶ必要のない機能ばかりでしょう。
その点、たとえばT2 Kineticなら、見た目は素朴だけど充実した機能、世界最高峰の「フロントシート」「安全装備」を299万円で手に入れられます。
T3 Kineticなら、152psを発揮するガソリンエンジンで、街中でも軽快にストレスなく走ることができるでしょう。
そしてD4 Kineticなら、爆速省燃費ディーゼルエンジンを、ボルボで一番安く手に入れることができます。これが、369万円!
正直、バーゲンプライスですよ( ´ ▽ ` )
もうひとつ付け加えると、XC40の最安モデルのサウンドシステムは、「パフォーマンスサウンドシステム」。でもV40 Kineticは「ハイパフォーマンスサウンドシステム」。180Wの出力は必要充分で、USBに接続したiPhoneをソースとして使って、楽しい移動を演出してくれます。
妥協しないところはしない。V40 Kineticには、そんなポリシーも含まれているのです。
シンプルなのに妥協しない機能性。これがボルボV40 Kineticの魅力と言えるでしょう!
ゴルフにしようかプジョーにしようか、ボルボにしようか迷っているなら、クルマの魅力のつまったボルボV40にしてみませんか?